安全・安心・確実な治療の提供
通院治療センターの特色
がん治療において、抗がん剤等を用いたがん薬物療法は、手術・放射線治療と並び重要な役割を占めています。当院では、外来におけるがん治療の充実を図り、安全・安心・確実な治療を提供しています。通院治療センターは平成18年5月に開設され、平成27年11月に20床に増床し、現在に至ります。
通院治療センターでは、悪性腫瘍に対するがん薬物療法の他、潰瘍性大腸炎やクローン病、リウマチ疾患等に対する生物学的製剤による治療や輸血療法も行っています。
がん薬物療法の治療内容は多岐にわたり、従来の細胞障害性抗がん剤や分子標的治療薬だけでなく、免疫チェックポイント阻害剤に化学療法を組み合わせる複合免疫療法など、多数のレジメンが院内で登録されています。
正確な薬剤調製と安全確実な投与とともに、副作用や治療に対する質問、悩み、不安、相談など、患者さんに寄り添った精神的なケアも行っています。その人らしい生き方を支えながら、安心して治療が受けられるよう、医師をはじめ、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、看護師、事務職員など、高い専門知識をもつ医療スタッフが連携し、患者さん・ご家族をサポートしています。
なお、当院は31の診療科を有する総合病院として、化学療法通院中に急変等があった場合には、関係診療科と連携を図り、必要に応じて入院下での治療を行える体制を確保しております。
また、患者さんと患者さんの勤務先が共同し、当該患者さんの勤務情報を記載した文書をご提出いただいた場合には、就労と療養の両立に関する情報提供や、療養上必要な指導を行うことができます。詳しくは主治医へご相談ください。


外来での通院の流れ

通院の流れについては「通院治療センターのご案内」をご覧ください。
患者サポート体制
ご自宅等で具合が悪くなった場合には下記へお電話のうえ「診察券番号」「お名前」「生年月日」「症状」「通院治療センターに通われている旨」の5点をお知らせいただき、ご相談・お問合せください。
連絡先
電話番号:0476-22-2311(代表)
診療時間:(1)平日午前8時30分から午後5時 各診療科外来
- (2)上記(1)以外 救急外来
なお、平日に予約外受診をご希望の場合には午前11時までの受付が必要になります。
詳しくは「外来受診のご案内」をご確認ください。
通院治療センターの施設基準とスタッフ構成
通院治療センター 開設時間 |
月曜日から金曜日:午前8時30分から午後5時 |
---|---|
病床数 | ベッド 8床 電動リクライニングチェア 27床 |
専任常勤医師 | 1名 |
専任看護師 | 7名 |
専従看護師 | 1名(がん化学療法看護認定看護師) |
専任常勤薬剤師 | 2名 |
対象診療科 |
腫瘍内科、血液腫瘍科、消化器内科、呼吸器内科、リウマチ・アレルギー内科、外科、 |
通院治療センター長 寺田 二郎(呼吸器内科部長)

専門分野
呼吸器内科(呼吸器疾患全般)
資格
- 医学博士
- 日本内科学会認定 総合内科専門医
- 日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医・指導医
- 日本呼吸器内視鏡学会認定 気管支鏡専門医・指導医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会認定 呼吸ケア指導士(上級)
- 日本睡眠学会専門医
- 日本内科学会認定内科救急(JMECC)インストラクター
- 難病指定医,身体障害者福祉法第15条指定医
通院治療センタースタッフ
メッセージ
私たち通院治療センタースタッフは、患者さんが安心・安全・快適に化学療法が受けられるよう日々努め、地域医療に貢献いたします。
チーム医療
近年のがん薬物療法の目覚ましい進化により、通院治療センターを利用される患者さんが年々増加しています。安全で質の高い医療を提供できるよう多職種で連携を図り、チームで治療にあたっています。総合病院であるメリットを活かし、診断や治療方針だけでなく、副作用のマネジメントや生活面、心のケアについても、患者さん一人一人の状態に合わせて、さまざまな専門分野の医療スタッフがサポートしていきます。
併せて「キャンサーボードについて」のページもご覧ください。
口腔外科医・歯科衛生士
口腔外科医・歯科衛生士が口腔内の状態を確認します
抗がん剤治療中には、さまざまなお口のトラブルが起こります。例えば、口の中が乾燥する、口の粘膜が赤くなる、口内炎ができる、味が変わる・感じにくいなどの味覚障害が生じる可能性があります。また、免疫力の低下により、白血球が減少すると、虫歯や歯周病が悪化するだけでなく、これらが感染源となり重篤な感染症を引き起こす可能性もあります。
抗がん剤治療前には、適切な歯科検査を受け、抜歯などの必要な歯科治療を済ませておく必要があります。口腔外科医が、がん治療に伴うリスクを診断し治療を行い、歯科衛生士が適切なブラッシング指導や口腔ケア方法をお伝えしていきます。がん治療医と連携しながら、口腔内をサポートしていきます。


薬剤師
薬剤師は、抗がん剤治療が、安全・適正に行われるように支援します
抗がん剤による治療は、医師が使用する抗がん剤とその投与量、期間などを定めた計画書(レジメン)を使用して、患者さんの身体の大きさや状態、副作用の状況などから、適切な投与量と投与間隔を決めます。
薬剤師は、医師が指定したレジメンによる内容が適正なものであるかを確認し、問題がなければ抗がん剤の調製を行います。また、投与する抗がん剤は、薬剤師が通院治療センター内の安全キャビネット(無菌状態で、調製者や周辺環境が抗がん剤に曝露されないようにする装置)の中で調製しています。
このようにして、薬剤師は抗がん剤による治療が安全で適正に行えるように支援しています。
管理栄養士
抗がん剤治療中の栄養をサポートします
抗がん剤治療中は、食欲不振や吐き気・味覚異常などの副作用により、十分に栄養を補給できなくなることがあるため、食事の工夫が必要になります。
当院では、管理栄養士が外来で通院治療中の患者さんに、治療が始まる(始まった)早い段階で栄養指導を実施しています。治療中は、経過を見ながら、通院治療センターで治療している患者さんを訪問し、症状の変化に合わせた食事や栄養の摂り方を提案しています。
がん相談支援センター
がんに関するご相談は「相談サービスについて」をご覧ください。
がん化学療法看護認定看護師
患者さんやご家族が、安心して抗がん剤治療にのぞめるように、寄り添い支えます
外来で抗がん剤治療が多く行われるようになった一方で、従来の抗がん剤の他、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤など複数の薬剤の組み合わせにより、治療内容だけでなく、副作用のマネジメントもさらに複雑になっています。また、社会情勢の変化から、高齢者世帯や独居の方も増え、自宅で患者さん自身が状況を判断し対応していくことが困難なケースも多くみられます。
治療を受けるにあたり、体調や副作用に対する心配、再発への不安、家族への思い、医療費や生活のことなど、さまざまな気がかりあると思います。これら気がかりや心配、不安を軽減し、患者さんが治療にのぞめるように多職種と協働してサポートしています。
安全・確実な抗がん剤治療を実施するとともに、普段の生活を続けることができるように必要な支援を行っています。
がん患者サロン「さろんクロス」について
患者さんやご家族同士がご自由にお話しいただけるサロンを開催しています。
「がん患者サロン「さろんクロス」について」をご覧ください。
医療ウィッグ、美容ケア相談会について
がん化学療法を受ける患者さんの支援として医療ウィッグ、美容ケア相談会を企業ご協力のもと開催しています。医療用ウィッグの相談や試着等、無料で行っていますのでご利用ください。
- 会場:F棟5階 通院治療センター内 面談診察室3
(ご入院中の患者さんの中で、会場まで行くことが困難な場合はがん相談支援センターまでお問い合わせください。) - 開催時間:11時00分から14時00分(開催日は以下協力業者の日程を参照)
- 協力企業:
株式会社アートネイチャー 奇数月 第4木曜日
株式会社アデランス 毎 月 第2木曜日
青和通商株式会社MALIBU WIG 奇数月 第2水曜日 - 注意事項:相談会内での商品の販売は行いません。