当科について
初診に関するご案内
初診患者の受付時間 |
月曜日・水曜日・金曜日
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初診時の紹介状について |
なくても受診できますが、原則ご持参ください。 |
初診予約について |
初診予約は行っておりません。 |
特色
当院は日本形成外科学会認定指定施設です。形成外科は、平成12年6月に新設され、現在、日本形成外科学会認定専門医1名を含む常勤医師3名が診療を行っています。
概要の項にお示ししたように、形成外科が取り扱う疾患は多岐にわたります。その上で特に、顔面、手指などの外傷や、熱傷などに代表される救急診療を数多く行っている事と、Microsurgery(顕微鏡を用いた手術)を積極的に運用している事が特色といえます。また、国内、海外の災害救護活動へ積極的に参加しています。
外傷の再建について
当科では主に、顔面外傷および四肢の切断、欠損などを加療しています。いずれの場合でも、私どもの治療の原則は、受傷前の形態、外観、機能を正確な再現に努めることです。顔面形態や欠損指の回復は、患者さんの社会復帰に大いに役立つものと考えます。
特に切断された四肢(指を含む)に対しては、顕微鏡を用いた再接着手術を24時間体制で積極的に対応しています。また不幸にして失われた組織は、類似した組織をMicrosurgeryを用いて移植するなどして、形態の再現に努めています。
Microsurgery(顕微鏡を用いた手術)について
現在、私どもは、年間50件前後のMicrosurgeryを行っています。
Microsurgeryとは、顕微鏡を用いて行う精密な手術です。顕微鏡で患部を拡大することにより、従来困難であった、神経や血管の操作(修復、吻合、移植など)が可能となります。私どもはこの技術を非常に重視しており、悪性腫瘍切除後の組織欠損などを再建する各種組織移植手術や、虚血肢のバイパスなどの血行再建などに適用することはもちろん、救急外傷などの緊急手術においても積極的に活用することで、従来、見逃されがちだった、神経、血管損傷の発見、修復に役立てています。
形成外科とは
形成外科は体表面の殆ど全ての機能的、審美的障害を担当する科といえます。わたくし達が取り扱う疾患について、下記に示します。
新鮮熱傷、凍傷、化学熱傷
いわゆるやけど。その原因、深さ、部位、広さの大小などを問わず全てのものを扱います。また、なかなか治らない時間の経ったやけども御相談下さい。当院では、集中治療科と協力し、全身管理の必要な重度広範囲熱傷の治療も行っております。
顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷
顔の骨(額、眼周囲、眼窩底、頬、鼻、上顎、下顎など)の骨折は、単に顔面の変形だけでなく、さまざまな機能障害(視力が落ちた、ものが二重に見える、咬み合わせがおかしい、口が開かない、開きにくい、顔がしびれる、皮膚の感覚がにぶい、等々)を伴うことが少なくありません。このため必ず専門的な治療が必要となります。
また、単なる顔のケガでも適切な初期治療を施すことで傷跡を最小限にすることができます。不幸にして傷跡が目立つ場合でも、後日、修正手術で改善できることもありますので傷跡の大小、経過期間に関わらず、御遠慮なく御相談下さい。
口唇裂、口蓋裂
生まれつき上唇や鼻、歯槽、口の中などが割れている状態を言います。外見だけでなく、哺乳障害、構音障害(言葉の発育障害)、中耳炎の合併等、種々の問題を伴いますが、手術により改善が可能です。
手、足の先天異常、外傷
指の数や形態の異常(多指症、合指症、巨指症、ばね指など)を取り扱います。
手術に際しては人目につきやすい場所であることを考慮し、機能と外観の両立に努めています。
外傷については、特に切断された四肢(指を含む)に対して、当科では顕微鏡を用いた再接着手術を積極的に行っております。
また、切断に至らない小規模な怪我であっても、神経、血管、などの損傷があれば顕微鏡を用いてこれらを再建(再縫合、再吻合あるいは移植)し、後遺症の軽減に努める必要があります。
その他の先天異常
耳が小さい、又は無い(小耳症)、耳が折れている(折れ耳)、耳が埋もれている(埋没耳)、耳たぶが裂けている(耳垂裂)、耳周囲に小さい穴がある(耳ろう孔)、耳周囲の突起物(副耳)、まぶたが開かない(先天性眼瞼下垂)、逆さまつ毛(先天性睫毛内反)、胸の陥没(漏斗胸)、出べそ(臍ヘルニア)、包茎、尿道・生殖器変形など、体の殆どの外表面の形態異常を取り扱います。
母斑、血管腫、良性腫瘍
いわゆるホクロやアザ、皮膚腫瘍は切除の際、できるだけ傷跡が目立ちにくくなるよう、留意しています。当院では切除した組織は原則として病理組織診断することにより診断を確定させ、患者さんにお伝えしています。乳児血管腫(いちご状血管腫)に対するヘマンジオルテロップ内服も小児科と協力のもと行っております。現在、レーザー治療は行っていませんが、施行されている医療施設へのご紹介をしています。
悪性腫瘍およびそれに関する再建
悪性腫瘍を切除した後に、簡単には縫合、閉鎖できない組織欠損が生じる場合があります。これらに対し、当科では組織移植による、患部の再建を行っています。また、腫瘍におけるインプラントによる再建の施設認定も受けています。
再建の方法には、様々(皮膚移植、局所皮弁、筋・筋膜皮弁、動脈皮弁、遊離皮弁、インプラントなど)なものがありますが、患者さんの疾患、病状、生活環境、御希望などを総合的に考慮して選択しています。
瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド
怪我の傷跡、ひきつれ、手術後の傷跡などにお悩みの方はどんなものでもお気軽に御相談下さい。
褥瘡、難治性潰瘍
床ずれやなかなか治らない傷、などは、外用薬の選択を工夫したり、手術を行ったりする事で、治癒を早めることができる場合があります。
巻き爪
巻き爪による皮膚への圧迫・刺激を防ぐため、矯正器具を使って爪の形を本来の状態に近づける矯正治療を行っています。
費用は自費診療(保険外診療)1趾11,000円(税込)~となります。
紹介状を持たずに受診される場合は、診療費の他に別途初診時選定療養費として7,700円(税込)をご負担いただきます。
その他
顔面神経麻痺による顔の非対称、歪み、わきが(腋臭症)、上のまぶたが開きにくい(眼瞼下垂)、下のまぶたが閉じにくい(眼瞼外反、兎眼)、逆さまつ毛(睫毛内反)、巻き爪(陥入爪、彎曲爪)などに対し手術による治療を行います。
顔面の痙攣、多汗症に対してはボトックス注射などの加療も行っています。
リンパ浮腫に対してリンパ管静脈吻合(LVA)を用いた治療を行います。
スタッフ紹介
形成外科副部長 石井 健太郎
専門分野
形成外科全般
資格
- 日本形成外科学会認定形成外科専門医
形成外科医師 島内 香江
専門分野
形成外科全般
資格
- 日本形成外科学会認定形成外科専門医・指導医
形成外科医師 朴 大然
専門分野
形成外科全般
資格
- 日本形成外科学会認定形成外科専門医
形成外科医師 相沢 みづな
専門分野
形成外科全般
初期臨床研修医、後期臨床研修医
人数
数名
外来担当医表
診療受付時間:午前8時30分から午後3時30分(自動再来受付機による再診受付含む)
診療開始時間:午後1時30分から
区分 |
月曜日 |
火曜日 |
水曜日 |
木曜日 |
金曜日 |
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初診・再診 |
相沢 みづな 島内 香江 朴 大然 石井 健太郎 |
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朴 大然第1・2・4・5 相沢 みづな第1・3・4 島内 香江第1・2・3・5 石井 健太郎第2・3・4・5 |
― |
相沢 みづな 島内 香江 朴 大然 石井 健太郎 |
特殊外来 | 足難治性皮膚潰瘍外来14時30分から |
代診のお知らせ
水曜日については週ごとに医師が1名不在となるため、別の医師による代診となります。
詳しい不在の日程は、「外来担当医師不在表」をご覧ください。
注意事項
- 都合により担当医が変更になる場合があります。
診療実績
2021年(1月1日から12月31日)
手術件数(麻酔別)
麻酔名 | 入院 | 外来 | 合計 |
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全身麻酔 | 155件 | 10件 | 166件 |
腰麻・伝達麻酔 | 37件 | 3件 | 40件 |
局所麻酔・その他 | 121件 | 525件 | 646件 |
手術件数(疾患別)
疾患名 | 入院 | 外来 | 合計 | ||||
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全身麻酔 | 腰麻・ 伝達麻酔 |
局所麻酔 ・その他 |
全身麻酔 | 腰麻・ 伝達麻酔 |
局所麻酔 ・その他 |
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外傷 | 64件 | 17件 | 17件 | 2件 | - | 204件 | 304件 |
先天異常 | 13件 | - | 5件 | - | - | 5件 | 23件 |
腫瘍 | 41件 | 2件 | 36件 | 5件 | 1件 | 235件 | 320件 |
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド | 5件 | - | - | - | - | 15件 | 20件 |
難治性潰瘍 | 27件 | 14件 | 31件 | 2件 | 1件 | 15件 | 90件 |
炎症・変性疾患 | 4件 | 4件 | 19件 | - | 1件 | 43件 | 71件 |
その他 | 2件 | - | 13件 | 1件 | - | 8件 | 24件 |